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越境ECについて

海外進出の注意点:
為替変動や海外配送について

越境ECの注意点:為替変動や海外配送について

海外進出は、バイヤー(購入者)の数が国内より圧倒的に多いことや日本では需要の少ない商品でも人気になり得るなど、たくさんのメリットがあります。その一方で、国内販売では存在しなかったリスクも海外販売では存在する場合も。ここではいくつかのリスクを分かりやすく紹介します。

越境ECにおいて為替を意識していますか?

ECサイトに日本円で代金を表示し、日本円で決済するのであれば、為替リスクは生じません。

しかし、クレジットカード・プリペードカード決済であれば、バイヤーが為替のリスクを負うことになり、一方、販売対象国の通貨で代金を表示して決済する場合は、セラー(出品者)側が為替リスクを負うことになりますので、輸出ビジネスでは注意が必要です。

例えば、アメリカのebay.comにドル表記(10ドル)で出品を行うと、バイヤーにとっては常に10ドルですが、セラーでは10ドルで売れてもその時の為替によって日本円での売上は下記のように変動します。

  • 1ドル100円の場合は、10ドルで売れると1000円の売上
  • 1ドル90円の場合は、10ドルで売れると900円の売上
  • 1ドル120円の場合は、10ドルで売れると1200円の売上

円高と円安の違いを知る「越境ECに有利なのは円安」

円高とは日本の通貨である円が、海外の通貨に対して価値が上がる(高くなる)事をいいます。逆に価値が下がる(安くなる)ことを円安といいます。

例えば上記の例をおさらいすると、1ドル100円の際に商品を10ドルで海外(アメリカ)へ販売する場合は、

  • 10ドル×100円の=1,000円

    となりますが、円安(1ドル120円)になると、

  • 10ドル×120円=1,200円

    となるので同じ商品を同じ10ドルで販売しても、日本円では200円分売り上げが伸びます。

    つまり、海外へ進出するなら円安が有利なのです。1ドルが「100円→120円」になると円高になったと勘違いしがちですが、実際は円安なので注意が必要です。

海外配送は国内配送に比べて割高

配送費用はバイヤーにとっては大きな負担になる場合もあり、商品購入を決定する判断材料にもなります。海外へ商品を発送する主なサービス事業者は、以下になります。

・日本郵便(EMS、SAL、国際eパケットなど)
・クロネコヤマトなどの配送事業者
・外国の配送事業者(FedEx、DHLなど)

いずれのサービスも、配送先の地域と荷物の重量によって配送料が決まります。配送日数や追跡サービス・保険の有無などが各社によって異なりますので事前確認が必要です。

海外配送時に気をつけるべき「関税」と「消費税の免税」について

商品の配送に伴って、配送料の他にも留意しなければいけない事項が2点あります。

  • 海外販売における関税について

    バイヤーにとっては日本から商品を輸入することになるので、国によって輸入する商品に対して関税がかかることもあります。

    関税はバイヤーが支払う税金なので、関税が発生する場合は事前(販売時)にバイヤーへ通知すると親切です。eBayでは商品出品する際、商品説明欄に関税の説明をすることをおすすめしています。

  • 海外販売における消費税の免税について

    もう一つは、輸出品に対する消費税の取り扱いです。

    課税事業者(輸出業者)が国内で商品を仕入れて輸出する場合、仕入れ時には消費税が課せられます、しかし海外である輸出先からは、税法上日本の消費税を徴収できないため、課税事業者が所定の手続きを行えば仕入れ時の消費税が還付されます。

    上記のように海外販売による輸出ビジネスには、為替変動や配送に対して注意すべき項目はありますが、円安や輸出免税など、海外販売者にとってメリットのある項目もあるので、確認を行うようにしてください。


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